- 展示会レポート (54)
- Blog (253)
- News (92)
- おめがねスナップ (81)
- お手入れ・ケア (16)
- サングラス (69)
- 両目検査 (18)
- 時計工房 (34)
- 眼鏡図鑑-シェイプ (1,133)
- 眼鏡図鑑-デザイン (595)
- 眼鏡図鑑-ブランド (1,800)
時計工房 久保田
Watch Studio
工場見学の旅
17(月)~18(火)と、二日間のお休みを頂きました。
何をしてきたかというと…、
福井県の鯖江市へ。
普段、お客様に当店のメガネをご紹介する際に、なにげなく「日本(福井)の工場で職人さんが一つ一つ手作りした品ですよ」とお伝えしていました。
しかし、そうは言っておきながらも、メガネが手作りされている過程を私自身が直に見たことはなかったんです。
ぜひ一度、メガネが人の手によって生み出されているところを見たい!とお願いしたところ、MATSUDA EYEWEAR(マツダ アイウェア)の皆様のご厚意によって実現した福井工場見学ツアーでした。
ご案内してくださったMATSUDA EYEWEARの皆様、見学を快く受け入れてくださった各工場の皆様、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
MATSUDA EYEWEAR(マツダ アイウェア)
CFD TOKYOを発足させたファッションデザイナーの一人として名高い、松田光弘(1934.4.2 – 2008.5.17)の遺志を受け継いだアイウェア・ブランド。
フレームに施される繊細な彫金、『NICOLE(ニコル)』の遺志を継ぐ斬新なデザイン、情熱を感じるアイウェアです。唯一無二のラグジュアリー・モデルとして日々更新され、MATSUDAの愛称で国内外で広く支持されています。
ブランドさんの心臓部に関わるところを見学させてもらうという、とても貴重な体験でした…。
駆け足ですが、せっかくの機会なのでツアーの思い出をば!
まずは肩慣らしに、鯖江市にあるMEGANE MUSEUMへ。
あ、アンダーリム!
ベンチですね。
…見渡すとメガネモチーフのランドマーク等がちらほら。
鯖江市に所縁の深い産業として、街の中にもメガネが馴染んでいるようです。
メガネの製造・デザインの歴史が、分かりやすく展示されておりました。
メガネ造りの変遷を見て取ることが出来る、見ごたえのある展示構成。
メガネ好きの方、鯖江市を訪れた際はぜひぜひ立ち寄ってみてください!
かなり楽しめると思います。
メガネミュージアムを出た後は、お待ちかねの工場見学へ。
まずはメタルフレームの製造を行う過程を見学させていただきました。
こちらに並んでいるのはメタルフレームの金型。
フレームが完成するまでに、いくつもの種類の金型を用います。
まずはデザイナーさんから貰った原案を3Dのデータへ起こし、こうした金型の設計図を作ります。デザインによっては、一本のフレームを完成させるのに何十個もの金型が必要になるそうです。
もちろん、一つ金型が増えればその分それに掛かる工程と人の手も増えます。
(思わず自分の持っているメタルフレームを見つめてしまいました…)
メタルフレームの基礎となるこれらは、機械で削り出し、人の手で細かく調整していきます。何十個と用いられる物だと思うと、その作業の果てしなさ…。
完成した金型を用いてプレス抜きされた金属板。
パーツが出来たあとは磨き、組み立て、接着などなどを職人さんが行い、発注されたフレームへと完成させます。
この果てしない工程と沢山の人の手を経ることで、軽くて頑丈で美しいメタルフレームを我々が掛けることが出来るんですね !
続きまして、プラスチックフレームを製造する工場へ。
こうした板状のプラスチックを削り出して、フレームの形にしていきます。
プラスチックの産地や種類によって、経年で変化する曲がり具合が異なるので、そこまで計算してフレームの形に削り出すそうです。
時間が経ってもしっかり形状が維持されているプラスチックフレームは、職人さんの技術の賜物なんですね。
ざっくり並べると、このような工程。
始まりはこのような長方形の板から…。
この状態では、まだメガネだと言われないと分からないですね(; ・`д・´)
このように削り出していくそうです。
削り出したあとはパーツを取り付けます。
こちらは削り出したパーツを磨きに掛ける機械。
(当店のInstagramで機械が動いているところが見れます!ぜひ見てみてくださいね(*’▽’))
この磨きの作業だけでもいくつも工程があり、その工程によって研磨剤も変わるんです。
手による磨きにもいくつも工程があります。
プラスチックの魅力はなんといっても美しい発色。
少しずつ手を加えて、深みのある色合いに磨いていきます。
つやつや。
磨きが終わった後は、組み立てと加工の作業へ。
もちろん手作業でやりますよ!
こちらはヨロイ部分の金属パーツを取り付けているところ。
フロントとテンプルを繋げるメガネの肝といえる部分。
ササっと取り付けているように見えますが、熟練の方だからこそ出来る技です。
全体の発色やツヤの美しさはもちろんですが、フロント、テンプルの収まりまで意識してフレームを仕上げるのがプロ。掛けていない時でも、メガネが美しさを保つようにこだわっているそうです。
工場見学を終えた後は、MATSUDAさんの事務所へお邪魔させていただきました。
(映り込む店長…)
ビンテージコレクションと、春の新作をチラッと見せていただきました。
春の展示会で公開予定とのことで、一部だけを…。
メタルもプラも素敵な雰囲気!
MATSUDAファンの皆様、ぜひお楽しみにお待ちください。
フレームを見るたびに、あの工場の人たちに造られてきたんだなぁ~~!と思い、なんだか感極まってしまいました。
物を作る場所の空気感と、そこで働いている人たちが物凄く近くなったように感じる二日間でした。
「手作りのフレーム」というものをしっかり目に焼き付けられたと思います。
これからのメガネのご紹介にもますます身が入りますね!(。-`ω-)
ということで、さっくり工場見学レポートでした!
20名先着になりますが、福井みやげの堅パンをお渡ししています。
この機会にぜひぜひ、メガネを作りにいらしてくださいな。
ご協力いただいた皆様、重ねて御礼申し上げます。
2020. 2. 19.